- どうして日本はコレステロールの基準値をこんなに厳しく設定されたのか?
- アメリカと日本のLDLコレステロールの基準の違いがあるのを知っていますか?
- どうして総コレステロールという項目から「LDLコレステロール」・「HDLコレステロール」に
改訂されたのか?
こういった疑問の答えやヒントについて説明していきます。
☑本記事の内容
- コレステロール値が低いほど健康という作り話
- アメリカと日本のLDLコレステロールの基準値の違い
この記事を読むことで、なぜこのように厳しいコレステロールの基準値に設定したのか
分かり、健康な基準値と医療ビジネスの基準値を知ることができ、
無駄な医療費を使わずに、薬の副作用で苦しむこと無く、健康な毎日を送ることが
できます。
私は治療業界に約15年携わっています。
様々な臨床や文献などを参考にしながら
少しでもお役立ち情報をお届けしています。
コレステロール値は低いほど健康と言う作り話
コレステロール値は低いほど健康と信じている人は多いかもしれません。
健康診断の血液検査で「総コレステロール(TC)」が
あったのをご存知でしょうか?
以前は、総コレステロールが220㎎/dlを超えると、高脂血症(脂質異常症)
と診断されました。
そもそも厳しすぎる基準値に問題があります。
このあまりにも厳しすぎる基準値のため、健康な中高年の女性の約
50%が高脂血症(脂質異常症)とされました。
この総コレステロール220㎎/dl以上を超えると、「心筋梗塞や脳卒中になって死ぬよ。」
と脅され、コレステロールを下げるように言われました。
この総コレステロール220㎎/dlという基準値は厳しくすることで病人ではない人も
病人に仕立て大きな売上を上げることに成功しました。
具体的にいうと、心筋梗塞の発症率が日本の3倍以上の欧米でさえ、総コレステロールの基準値は
280㎎/dlです。
それなのに、日本の総コレステロールは60㎎/dlも低い220㎎/dlに設定されました。
なぜ、こんなにも厳しい220㎎/dlという基準値に設定されたのか?
基準値が厳しければそれだけ病気と診断される人が増え、薬が売れることになります。
製薬メーカーがコレステロール低下薬を売ってお金を儲けることができるからです。
それに加担する医療者はどのような見返りがあるのかとえば、厳しい基準値を設定した
学会や医師のもとには、製薬メーカーから多額の寄付金が入るという仕掛けになっています。
総コレステロールの基準値60㎎/dlの差で患者数は11倍に増えることになり、
コレステロール低下薬の売上は3000億円/年にまでなりました。
しかし、良識のある人たちから「さすがにやりすぎだろう」、「これはおかしいのでは?」
という批判がありました。
総コレステロールを「LDLコレステロール」と「HDLコレステロール」で目眩まし
そこで検査項目を分けて、批判を逸らすため「総コレステロール」から「LDLコレステロール」と
「HDLコレステロール」に改訂されました。
基準値を決める医師たちと製薬メーカーは、批判を逸しながら新しい市場を
開拓することに成功しました。
厳しい基準値で病人を増やそうとする意図は変わらずにそのまま引き継がれ、
新しい項目が加わりました。
アメリカと日本のLDLコレステロールの基準値の違い
アメリカのLDLコレステロールの基準値は薬物治療開始ラインが190㎎/dlで
す。生活習慣の改善目標値が160㎎/dlです。
アメリカでは、160㎎/dlまでは生活習慣の見直しが不要だということです。
日本ではどうでしょうか?
日本の特定の健診(メタボ健診)では、LDLコレステロール120㎎/dl以上を
「保健指導」ということになっています。
140㎎/dl以上で「受診勧奨」となっています。
アメリカの「生活習慣を見直す必要もなく、全く問題なし」というラインよりもさらに
20㎎/dlも低いラインで設定されています。
日本では140㎎/dl以上で「薬を飲んで下げてください」と勧められるようになっています。
日本では利益相反供与関係のある医師が発言力がある
ちなみに、この診療指針の基準値作成を主導した大学教授の所属講座には製薬メーカーから
寄付金がふりこまれました。
額は3年間で3億150万円になります。(読売新聞2008年3月30日朝刊)
その他の基準値作成に関わった医師にも製薬メーカーからの巨額の寄付金があったのは
言うまでもありません。
基準作成に関わった医師と製薬メーカーとの関係は「利益相反」と呼ばれています。
欧米では2004年に大規模な利益相反事件が発覚しました。その時に大きな社会問題にまで
なりました。
この事件以来、欧米ではで製薬メーカーなどからの利益相反の関係にある医師は、こうした
基準値作りから除外されるようになりました。
しかし、日本では発言力があり、現状が続いています。
まとめ
本日は、
- コレステロール値が低いほど健康という作り話
- アメリカと日本のLDLコレステロールの基準値の違い
について説明しました。
なぜ、コレステロール値の基準値をこんなにも厳しくしたのかは、
医療ビジネスでお金を儲けするためです。
情報が溢れる中で、ウソの情報と本当の情報とを
見分けることは困難な状況となっております。
そんな中で医療ビジネスに巻きこまれて薬の副作用で
苦しんでいる人が多いのが現状です。
このまま知らないままに過ごすのもいいかもしれません。
いつかどこかで薬が治してくれると信じて一生を
終えるのもいいかもしれません。
しかし、充実した人生を歩むためには、しっかりとした
知識を持たねばなりません。
現状としは、ばれないことをいいことに
隙間をついてお金儲けをすることには疑問を感じざるおえません。
短期間なら確かに薬は有用です。役に立ちます。
長期に渡る薬の服用には副作用での苦しみのほうが
多いのではないとか思っています。
少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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