- 腰椎腰椎椎間板ヘルニアによる腰痛で、硬膜外ブロック注射は効き目があるの。
- 硬膜外ブロック注射は何のために行うのか
- 硬膜外ブロック注射で治るんですか?
これらの疑問に答えます。
✓本記事の内容
- 硬膜外ブロック注射が効き目があったという科学的証明はされていません。
- 硬膜がブロック注射を何のためにするのか、痛みを軽減するために。
- 痛みを軽減するためです。治す目的ではありません。逆に治すためには逆効果。
こんにちは。
尼崎で東洋医学南整体院をやっている南です。
私は治療業界に入って約15年になります。
色々なこと患者さんと接しながら、今当たり前と
考えれれているものが無意味だったり、
効果のないものを平気で行われていたりします。
様々な研究論文と経験を生かしてちょっとでも
お役に立てるような記事を書いています。
硬膜外ブロック注射が効き目があったという科学的証明はされていません
腰痛で腰椎椎間板ヘルニアと診断され、どうも痛みが軽減しない時、
硬膜外ブロック注射をする時があります。
痛みを出している神経の近くにステロイド剤、局所麻酔剤、オピオイド剤などを
注射します。腰痛を軽減させます。
しかし、その硬膜外ブロック注射は
どの薬を使ったとしても坐骨神経痛のない腰痛には効果が証明されていません。
なぜなら、多くの研究で証明されているからです。
これらの根拠となる研究をいくつかご紹介します。
アメリカのカックラーらの研究
椎間板ヘルニアあるいは脊柱菅狭窄症と診断された
腰下肢痛の患者73名を2つのグループに無作為に振り分けました。
- ステロイド剤と局所麻酔剤混合のグループ
- 生理食塩水と局所麻酔剤混合のグループ
です。
治療内容を知らされていない医師が
両方のグループを評価しました。
その結果は、24時間後と、20ヶ月後に評価されました。
痛みの緩和度合いは差はありませんでした。
つまり、効果がステロイド剤と生理食塩水とが同じだったんです。
ちょっと考えれば、ステロイド剤の方が効果があるにちがいないと
考えたりしますが、実際には差がなかったんです。
イギリスのマシューズラの研究
腰下肢痛の患者を対象に4つのグループに
無作為に振り分けて追跡調査をしています。
- マニピュレーションのグループ(脊椎療法)
- 骨盤牽引グループ
- スクレロサント(組織硬化剤)注射グループ
- ステロイド剤注射グループ
です。
1ヶ月後、6ヶ月後、1年後に評価しました。
いずれの時点においても、4つのグループ間に大きなさはありませんでした。
どれかに効果がありそうに思いますが、同じだったんですね。
オランダのクースらの研究
硬膜外ステロイド剤注射に関する医学論文の中で、
ランダム化比較試験を12件選び、比較検討しました。
その結果としては、硬膜がステロイド剤注射の効果は
神経根症状がある急性腰下肢痛に限って
一時的な効果があるかもしれません。
効果は明確でないが・・・・。
まだまだ良く分かっていないのに行われている治療です。
硬膜外ブロック注射による副作用
硬膜外ブロック注射には副作用があります。
それは、頭痛や発熱です。大きいものとしては、細菌感染による
硬膜外膿瘍、髄膜炎、意識傷害を伴う呼吸機能低下があります。
硬膜外ブロック注射にはたくさんの手技があります。アメリカの
ホワイトの調査では、全体の25%は間違ったところの注射をしてい
ると報告されています。
頭痛、発熱は、薬が合わなかったのでしょう。
感染は、しっかりと消毒をすれば防ぐことができます。
ただ、神経の近くに注射をするということは、感染しても
悪化しやすいというリスクがありますね。
硬膜外ブロック注射を何のためにするのか、痛みを軽減するために
硬膜外ブロック注射を何のためにするのか?
治療法の一つに硬膜外ブロック注射とあれば、
早く治す薬品が注射の中に入っていると考えがちですが、
実際には、ただ痛みを誤魔化すものです。
腰痛を治すものではありません。
なおかつ、現代医学では、腰痛の原因の85%は
不明ですからね。治る治らないの基準はどこにするのか
不明確なままです。
そして、腰痛には精神的ストレスも関与していることが
分かってきています。
注射で精神的ストレスが無くなるかどうか考えれば
わかります。
痛みを軽減するためです。治す目的ではありません。逆に治すためには逆効果
硬膜がブロック注射など、痛みを和らげるためにします。
痛みが無くなった=腰痛が治ったとは考えないでくださいね。
例えば、骨折して、その痛みを和らげるために麻酔をして痛みが
無くなったからと言って、骨折が治ったわけではありません。
痛みには理由があります。痛みを出すことで、身体を守ろとしたり、
制限をかけて保護しています。
それを無視して身体を酷使すると治るどころか悪化することさえ
あります。
痛みがあるということは、その痛みがでる動作に原因があり、
やり方や、体の動かし方を変えるかなど工夫が必要になります。
だけど患者さんの中には、ブロック注射で治ったという
方もいらっしゃるのも事実です。
その場合は、ブロック注射をしなかったとしても治って
います。
逆にブロック注射をして、治らなかった患者さんも
いらっしゃいます。
その場合は、今回の記事を読めばご理解いただけるんでは
ないかと考えています。
まとめ
腰痛に硬膜外ブロック注射は効き目があるという証拠はありません。
むしろ、逆効果で悪化させたり、副作用があったりします。
本当に腰痛を治したい方は、他の方法を
考えてみてはいかがでしょうか?
本日も最後までご覧いただきありがとうごいました。
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